PHPはWeb開発において非常に重要な役割を果たすプログラミング言語です。
本記事では、PHPの基本を初心者向けにわかりやすく解説します。
PHPの特徴から基本的な文法を紹介しますのでしっかりと理解していきましょう。
おねしゃす
PHPってどんな言語?
そもそもPHPがどういう言語かを紹介しておきましょう。
PHP(PHP: Hypertext Preprocessor)は、動的なWebページを生成するために特に設計されたサーバーサイドのスクリプト言語です。フロントエンドかバックエンドでいえばバックエンドの言語です。
1995年に作られ、現在では多くのWebサーバーで利用されています。
PHPの主な役割と動作
PHPはサーバー上で動作するスクリプト言語です。クライアント(ユーザー)のブラウザからリクエストが送信されると、サーバー上でPHPスクリプトが実行され、その結果がHTMLとして生成されてブラウザに返されます。このプロセスは以下のように進行します。
- クライアントからのリクエスト: ユーザーがブラウザでWebページにアクセスすると、HTTPリクエストがサーバーに送信されます。
- サーバーでのPHPスクリプト実行: サーバーはリクエストを受け取り、対応するPHPスクリプトを実行します。
- 動的なHTML生成: PHPスクリプトはデータベースから情報を取得したり、計算を行ったりして動的なHTMLを生成します。
- クライアントへのレスポンス: 生成されたHTMLがクライアントのブラウザに送信され、ユーザーに表示されます。
PHPが行う主な処理
PHPはバックエンドで多くの重要な処理を担当します。具体的には以下のような処理が含まれます。
データベース操作
PHPはデータベース(例: MySQL、PostgreSQL)と連携して、データの保存、取得、更新、削除を行います。例えば、ユーザーがフォームに入力したデータをデータベースに保存したり、保存されているデータを表示したりすることができます。
ユーザー認証
PHPはユーザーのログインシステムを実装するためによく使用されます。ユーザーが入力した認証情報をデータベースと照合し、認証が成功すればセッションを開始します。
フォームデータの処理
ユーザーがWebページのフォームに入力したデータを受け取り、処理することができます。例えば、コンタクトフォームの内容をメールで送信する場合などです。
ファイル操作
PHPはサーバー上のファイルを操作することも得意です。ファイルの作成、読み込み、書き込み、削除などを行います。
PHPで作れるもの
PHPを使用すると、以下のようなものを作成できます。
- 動的なWebサイト
- コンテンツ管理システム(CMS)
- Eコマースサイト
- フォーラムやブログ
- API(Application Programming Interface)
PHPで作られた有名なサービス5選
下記のような皆さんが聞いた事があるサービスも、実はPHPで作られていたりします。
- Facebook: 世界最大のソーシャルネットワークサービス。
- Wikipedia: 世界中の情報を提供するオンライン百科事典。
- WordPress: 最も人気のあるブログ・CMSプラットフォーム。
- Slack: チームコミュニケーションツール。
- Tumblr: ソーシャルネットワーキングサイト兼マイクロブログ。
PHPはどうやって使う?
PHPはサーバーサイドで動作するため、サーバー上にインストールされる必要があります。一般的には以下の構成で使用されます。
- Webサーバー: Apache、Nginxなど
- PHPインタプリタ: PHP自体
- データベース: MySQL、PostgreSQLなど
PHPをローカル環境で試す場合には、XAMPPやMAMPなどのオールインワンパッケージを利用すると便利です。
Windows環境の方でローカルでPHPを動かしたい方は「XAMPP」を使うのがおすすめです。
Mac環境の方は「MAMP」を使うといいでしょう。
PHPの基本を学ぼう
ここでは、PHPの基本の書き方を紹介します。読むだけでもいいですし、実際にコードを書いて出力を確認してみてもOKです。
実行環境がなければ、オンラインのコード実行環境「paiza.io」を使うと便利ですよ。
PHPで変数を使う
まずはPHPで変数を使ってみましょう。
PHPでは、変数を使用してデータを保存します。
変数はドル記号($)で始まり、その後に変数名が続きます。
変数名は文字、数字、アンダースコアを含むことができますが、数字で始めることはできません。
ちなみにPHPでは出力に「echo」を使います。
<?php
$name = "John";
$age = 25;
echo "Name: " . $name . "\n";
echo "Age: " . $age;
?>
四則演算
PHPでは基本的な四則演算(加算、減算、乗算、除算)を簡単に行うことができます。
<?php
$a = 10;
$b = 2;
$sum = $a + $b; // 加算
$diff = $a - $b; // 減算
$prod = $a * $b; // 乗算
$quot = $a / $b; // 除算
echo "Sum: " . $sum . "\n";
echo "Difference: " . $diff . "\n";
echo "Product: " . $prod . "\n";
echo "Quotient: " . $quot;
?>
条件分岐
条件分岐はプログラムの流れを制御するために使用します。PHPでは、if
文、else
文、elseif
文を使って条件分岐を実現します。
<?php
$age = 20;
if ($age >= 18) {
echo "You are an adult.";
} else {
echo "You are a minor.";
}
?>
ループ処理(for, while, foreach)
ループ処理は、同じ処理を繰り返すために使用します。PHPにはfor
ループ、while
ループ、foreach
ループがあります。
forループ
for
ループは、特定の回数だけループを繰り返す場合に使用します。
<?php
for ($i = 0; $i < 5; $i++) {
echo "Number: " . $i . "\n";
}
?>
whileループ
while
ループは、条件が真である限り繰り返します。
<?php
$i = 0;
while ($i < 5) {
echo "Number: " . $i . "\n";
$i++;
}
?>
foreachループ
foreach
ループは、配列やオブジェクトの要素を繰り返し処理する場合に使用します。
<?php
$fruits = ["apple", "banana", "cherry"];
foreach ($fruits as $fruit) {
echo "Fruit: " . $fruit . "\n";
}
?>
データの型を理解しよう
PHPには以下の基本的なデータ型があります。
- 整数型 (int): 整数を表します。
- 浮動小数点型 (float): 小数を含む数値を表します。
- 文字列型 (string): 文字列を表します。
- ブール型 (bool): 真(true)または偽(false)の値を表します。
- 配列型 (array): 複数の値を一つの変数に格納します。
- オブジェクト型 (object): クラスのインスタンスを表します。
- NULL型 (NULL): 値がないことを表します。
配列
配列は、複数の値を一つの変数に格納するためのデータ型です。配列はインデックス番号を使って要素にアクセスします。
<?php
$colors = ["red", "green", "blue"];
echo $colors[0]; // red
?>
配列の追加、削除など
配列に要素を追加したり、削除したりする方法を学びましょう。
配列に要素を追加する
array_push
関数を使用して配列に要素を追加します。
<?php
$colors = ["red", "green"];
array_push($colors, "blue");
print_r($colors); // ["red", "green", "blue"]
?>
配列から要素を削除する
unset
関数を使用して配列から要素を削除します。
<?php
$colors = ["red", "green", "blue"];
unset($colors[1]);
print_r($colors); // ["red", "blue"]
?>
PHPで関数を使う
関数は、特定の処理をまとめて再利用可能にするためのコードブロックです。
<?php
function greet($name) {
return "Hello, " . $name . "!";
}
echo greet("John"); // Hello, John!
?>
PHPでコメントを書く
コメントは、コードに説明を加えるためのもので、プログラムの実行には影響しません。
<?php
// これはシングルラインコメントです
echo "This is a single-line comment.";
/*
これは
複数行コメントです
*/
echo "This is a multi-line comment.";
?>
PHPはHTMLの中に埋め込める
PHPはHTMLの中に埋め込んで使用できます。これにより、動的なコンテンツを簡単に生成できます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>PHP Embedded in HTML</title>
</head>
<body>
<h1><?php echo "Hello, World!"; ?></h1>
</body>
</html>
WordPressを使いこなすならPHPの知識は必須
WordPressはPHPで構築されているため、WordPressのテーマやプラグインをカスタマイズするにはPHPの知識が必要です。PHPを理解することで、より高度なカスタマイズが可能になります。
まとめ
今回はざっとPHPの基本について解説しました。
最低限の知識を簡潔にまとめたのでまずはなんとなく掴めばOKです。
WordPressでテーマファイルを作成したい、PHPでもっと詳しくプログラミングをしたいという場合はもう少し本格的な知識が必要になると思います。
その場合は書籍で学習するか、プログラミングスクールでサクっと実力をつけてしまうのがいいでしょう。
よければおすすめのプログラミングスクールの記事も読んでみてください。

今回の内容でPHPの基本について理解が深まったはずです。
ぜひ実際にコードを書いて、PHPの世界を楽しんでください。
なんとなく基本はわかった!