WEB制作者が知っておくべきマーケティング用語15選|CV・CVRから基本をやさしく解説

クライアントとの打ち合わせで「このページのCVを増やしたい」「CPAが高くて困っている」と言われ、話についていけずに焦った経験はありませんか。

Web制作者はデザインやコーディングのプロですが、クライアントは事業の成果、つまりマーケティングの視点でサイトを見ています。両者の言葉がかみ合わないと、せっかくの提案も伝わりません。

この記事では、Web制作者が最低限おさえておきたいマーケティング用語を15個、初心者にもわかるようにやさしく解説します。

意味を知っておくだけで、クライアントとの会話がスムーズになり、「成果につながるサイト」を提案できる制作者として一歩リードできます。

目次

なぜWeb制作者がマーケティング用語を知るべきか

クライアントがサイトに求めているのは、見た目の美しさだけではありません。

多くの場合、「問い合わせを増やしたい」「商品を売りたい」といった事業上の成果です。

こうした成果を語るときに使われるのがマーケティング用語です。

用語を理解していれば、クライアントの要望を正しく汲み取れるだけでなく、「このボタンの位置を変えればCVRが改善できそうです」といった、成果に踏み込んだ提案ができるようになります。

マーケティングの専門家になる必要はありませんが、共通言語として基本用語を知っておくことは、これからのWeb制作者にとって大きな武器になります。

1. CV(コンバージョン)|サイトの「成果」を表す最重要用語

CV(コンバージョン)とは、サイト訪問者が、サイトの目標としているアクションを起こすことを指します。

たとえば、問い合わせ・資料請求・会員登録・商品購入などが代表的なCVです。

Web制作において「成果が出るサイト」とは、要するにこのCVが多く発生するサイトのことです。

何をCVと定義するかはサイトの目的によって変わるため、制作前にクライアントと「このサイトのゴールは何か」をすり合わせることが重要です。すべての指標の出発点となる、もっとも基本的な用語です。

ちなみに英語ではConversion(転換)と書くよ。

2. CVR(コンバージョン率)|成果につながった割合

CVR(コンバージョン率)とは、サイトの訪問のうち、どれくらいの割合がCVに至ったかを示す指標です。

基本的には「コンバージョン数 ÷ 訪問数 × 100(%)」で求めます。

たとえば訪問が10,000で、CVが200件あればCVRは2%です。

なお、分母となる「訪問数」は、媒体やツールによってセッション数・ユーザー数(UU)など定義が異なる場合があるため、どの数値を基準にしているかを確認しておくと安心です。

サイトのデザインや導線の良し悪しが反映されやすい指標で、制作者が改善提案をするうえで特に意識したい数字です。

また、CVRは「転換率」と呼ばれることも多いです。同じ意味なので覚えておきましょう。

算出されたCVRが高いか低いかは、その商材やサービスの性質によって変わるよ。

3. CTR(クリック率)|表示に対してクリックされた割合

CTR(クリック率)とは、リンクや広告、ボタンなどが表示された回数のうち、実際にクリックされた割合を示す指標です。

「クリック数 ÷ 表示回数 × 100(%)」で求めます。

検索結果やバナー広告、サイト内のボタンなど、さまざまな場面で使われます。

CTRが低い場合は、文言(テキスト)や見た目、配置に改善の余地があると考えられます。

ボタンのデザインやキャッチコピーを工夫する制作者にとって、効果を測る指標として役立ちます。

「CTRを高くしたい」と「CVRを高くしたい」は全然意味が違うので注意しよう。

4. PV・UU|アクセス数を測る基本単位

PV(ページビュー)は、ページが表示された回数を表します。

同じ人が同じページを3回見れば、3PVとカウントされます。

一方UU(ユニークユーザー)は、サイトを訪れた人の数を表し、同じ人が何回訪れても1UUとカウントされます。

「アクセス数」と一口に言っても、PVなのかUUなのかで意味が大きく変わります。

たとえば「1日1,000PV」と「1日1,000UU」では、後者のほうが多くの人に見られているとも解釈できます。

アクセス解析の会話で混同しやすいので、違いを正しく押さえておきましょう。

5. セッション|サイト訪問の「ひとまとまり」

セッションとは、ユーザーがサイトを訪れてから離れるまでの一連の行動を「1回の訪問」としてまとめた単位です。

1人のユーザーが1回訪れて複数ページを見ても、それは1セッションとして数えられます。

同じ人が時間をあけて再訪すれば、別のセッションとしてカウントされます。

CVRなどの指標で分母として使われることも多く、アクセス解析を読み解くうえで欠かせない概念です。PV(ページ単位)、UU(人単位)、セッション(訪問単位)の3つの違いを整理しておくと、データの読み間違いを防げます。

6. インプレッション|表示された回数

インプレッション(imp)とは、広告や検索結果、コンテンツがユーザーの画面に表示された回数を指します。

クリックされたかどうかは関係なく、「表示された」時点でカウントされます。

前述のCTRは「インプレッション(表示回数)に対するクリックの割合」で計算されるため、セットで覚えておくと理解が深まります。どれだけ多くの人の目に触れたかを示す、認知の度合いを測る基本指標です。

7. 直帰率・離脱率|ユーザーがサイトを離れる割合

直帰率とは、サイトに訪れたユーザーが、最初の1ページだけを見て、ほかのページを見ずに離れてしまった割合です。

一方離脱率は、あるページを見たユーザーのうち、そのページを最後にサイトを離れた割合を指します。

直帰率が高いページは、「期待した内容と違った」「次のアクションがわかりにくい」といった理由が考えられます。

制作者にとっては、ファーストビューや導線の改善ポイントを見つける手がかりになります。

なお、これらの指標は数値が高いこと自体が必ずしも悪いとは限らず、ページの役割によって評価が変わる点には注意が必要です。

8. KPI・KGI|目標を測るための指標

KGI(重要目標達成指標)とは、最終的に達成したいゴールを数値で表したものです。

たとえば「半年で売上を20%伸ばす」などが該当します。

一方KPI(重要業績評価指標)は、そのゴールに向かう過程の進み具合を測る中間目標です。

「月間の問い合わせ件数を100件にする」などがKPIにあたります。

ざっくり言えば、KGIが最終ゴール、KPIがその通過点です。クライアントがどんなKGI・KPIを掲げているかを知ることで、「サイトで何を達成すべきか」が明確になり、的を射た制作・提案ができるようになります。

KGIはKey Goal Indicator =「重要な目標の指標」。
KPIはKey Performance Indicator =「重要な業績の指標」。

9. CPA|1件の成果を得るのにかかった費用

CPA(顧客獲得単価)とは、1件のCV(成果)を得るためにかかった費用を表す指標です。

「広告などのコスト ÷ CV数」で求めます。たとえば10万円の広告費で20件のCVがあれば、CPAは5,000円です。

クライアントは「1件の問い合わせをいくらで獲得できているか」をシビアに見ています。

サイト改善によってCVRが上がればCPAは下げられるため、制作者の仕事がコスト面でどう貢献するかを語るときに役立つ用語です。

10. ROAS|広告費用対効果

ROAS(ロアス)とは、かけた広告費に対してどれだけの売上を得られたかを示す指標です。

「広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100(%)」で求めます。たとえば10万円の広告費で50万円の売上があれば、ROASは500%です。

広告の費用対効果を測る代表的な指標で、クライアントが広告施策の良し悪しを判断する際によく使います。ランディングページ(広告の着地ページ)の出来はROASに直結するため、制作者にとっても無関係ではない数字です。

11. LTV|顧客が生涯にもたらす価値

LTV(顧客生涯価値)とは、1人の顧客が取引を始めてから終わるまでの間に、企業にもたらす利益の総額を表す指標です。

一度きりの売上ではなく、リピートや継続を含めた「長期的な価値」で顧客を捉える考え方です。

LTVを重視するクライアントは、目先の1件の成果だけでなく、長く使ってもらえる関係づくりを大切にします。

会員サイトやサブスクリプション型のサービスなどでは特に重要な視点で、サイトの設計方針にも影響します。

12. SEO|検索エンジンからの集客施策

SEO(検索エンジン最適化)とは、GoogleなどでWebサイトが検索結果の上位に表示されやすくするための施策のことです。上位に表示されれば、広告費をかけずに多くの訪問者を集められる可能性があります。

SEOはコンテンツの質だけでなく、サイトの表示速度や構造、スマホ対応など、制作段階で決まる要素にも大きく左右されます。つまりWeb制作者は、作る時点でSEOに影響を与える立場にあります。基本を理解しておくことで、検索に強いサイトづくりを提案できます。

最近ではAIで検索する人も激増しているため、AIOや、LLMOと呼ばれるものも重要になってきているよ。

13. CTA|ユーザーに行動を促す要素

CTA(コール・トゥ・アクション)とは、ユーザーに次の行動を促すためのボタンやリンク、誘導テキストのことです。「お問い合わせはこちら」「無料で資料をダウンロード」といったボタンが代表例です。

CTAの文言・デザイン・配置は、CV(成果)に直結する重要な要素であり、まさに制作者の腕の見せどころです。

目立つ色にする、適切な位置に置く、わかりやすい言葉にするといった工夫で成果が変わるため、制作者が最も意識して提案したい用語のひとつです。

「行動への呼びかけ」。call(呼びかけ)+to(〜への)+action(行動)。
略してCTAってことですな。

14. A/Bテスト|2案を比べて成果を検証する手法

A/Bテストとは、2つのパターン(AとB)を用意して実際にユーザーに見せ、どちらが良い成果を出すかを比較・検証する手法です。たとえばボタンの色を赤と緑で出し分け、どちらのCVRが高いかを測る、といった使い方をします。

「こちらのデザインのほうが良いはず」という思い込みではなく、データに基づいて判断できるのが大きな利点です。制作者が「なんとなく」ではなく根拠を持って改善提案をするうえで、知っておくと説得力が増す手法です。

15. ファーストビュー|最初に目に入る画面領域

ファーストビューとは、ユーザーがページを開いたときに、スクロールせずに最初に見える画面領域のことです。ここで「自分に関係がある」「続きを読みたい」と思ってもらえるかどうかが、その後の行動を大きく左右します。

ファーストビューの印象が悪いと、ユーザーはすぐに離れてしまい、直帰率の上昇につながります。キャッチコピー、メインビジュアル、CTAの配置など、制作者の判断が成果に直結する領域です。マーケティング用語であると同時に、制作者がもっとも力を発揮できるポイントでもあります。

実はファーストビューは和製英語的な使われ方で、英語圏では「Above the Fold」と呼ばれるよ。新聞を二つ折りにしたとき上半分に来る目立つ部分が語源です。

【ミニコラム】「ファーストビュー」と「ヒーローエリア」ってなにが違うの?
「ファーストビュー」と「ヒーローエリア」は似た場所を指しますが、意味の種類が違います。
ファーストビューは、ページを開いたときにスクロールせず最初に見える“画面の範囲”そのものを指す言葉です。
一方ヒーローエリアは、ページ上部に置く大きなメインビジュアルやキャッチコピー、CTAボタンなどをまとめた“デザインのパーツ”を指します。
つまり、ファーストビューという「場所」に、ヒーローエリアという「部品」を配置する、という関係です。ヒーローエリアは多くの場合ファーストビュー内に収まりますが、必ず一致するわけではありません。

まとめ

今回紹介した15の用語は、いずれもクライアントとの会話やサイト改善の提案で頻繁に登場する基本的なものです。CVやCVRといった成果の指標から、CTAやファーストビューのような制作に直結する用語まで、意味を理解しておくだけで、クライアントとのコミュニケーションは格段にスムーズになります。

大切なのは、すべてを完璧に暗記することではなく、「成果につながるサイトとは何か」をマーケティングの視点で考えられるようになることです。これらの用語を入り口に、デザインやコーディングだけにとどまらない、成果で語れるWeb制作者を目指していきましょう。

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